解析対象空間
エントランスロビー側。小屋組が見える。写真では見えないが、廊下を挟んで右手前側がダイニングとなっている。
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解析対象のモデル化
設計図が入手出来なかったため、写真等から判断して作成。梁の位置が若干異なっているが、この程度の細い梁であれば結果に及ぼす影響は小さいと判断した。
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気流(窓・ドアが閉まっている場合)
ロビーでは大きな旋回流が見られるが、その他の場所では複数の旋回流が発生している。奥側ダイニング外壁側から外へ出ている流れは厨房の換気扇も解析対象としたため。
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気流(窓・ドアが開いている場合)
建物の規模に較べて窓面積が大きいため、かなり激しく外部からの気流の影響を受けている。窓開けの効果は極めて大きい。
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粒子の拡散(窓・ドアが閉まっている場合)
ロビー部では明確な旋回流があるため、初期段階では巻き込まれた粒子があまり拡散せずに移流していく。その後拡散し、かなり長時間に渡って粒子が飛散しているが、次第に空調機に吸引されていく様子が分かる。
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粒子の拡散(窓・ドアが開いている場合)
窓が閉まっている場合と対照的に、瞬時に部屋の外へ移流・拡散されていく。結果的に床面や壁面に付着する粒子も殆ど見られず、かなり良好な状態と判断する。
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空気齢(窓・ドアが閉まっている場合)
ほぼ閉鎖されている空間にも関わらず、空気齢はかなり短い。室全域に渡って空調機が十分に効果を発揮していると思われる。
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空気齢(窓・ドアが開いている場合)
この動画においてはカラーバーが180秒(=3分)で作成されている。それでも大半の領域で空気齢はかなり短い事が分かる。
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空気余命(窓・ドアが閉まっている場合)
空気齢同様、室全体で空気余命も極めて短い。全室、排気性は極めて良い。若干の濃淡も見られるが、問題になるレベルでは全く無い。
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空気余命(窓・ドアが開いている場合)
この動画においてはカラーバーが180秒(=3分)で作成されている。窓を開けることにより、もともと良好であった排気性が更に改善される。
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解析対象空間
正面ステージ。会場自体は平場だが、音響設備等は完備している。椅子は可動式である。
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解析対象のモデル化
音響反射板等も含めて再現しているが、緞帳や椅子等の可動式のものは解析対象には含めないこととしている。
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気流(窓・ドアが閉まっている場合)
室全体に大きな旋回流が複数個発生している。ステージ上にはこれと独立した気流が発生していることが分かる。
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気流(窓・ドアが開いている場合)
中央部に極めて強い旋回流が発生している。排煙窓やドアなどの各所で強い気流が侵入、排出されている。
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粒子の拡散(窓・ドアが閉まっている場合)
比較的遅い流れの中で、エアコンに吸い込まれる粒子も見られる。ステージ側へ移流拡散していくものも多い。一方で旋回流に乗った粒子は、かなり長時間に渡って空間中を漂っている様子もうかがえる。
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粒子の拡散(窓・ドアが開いている場合)
発生した粒子の大半はすぐに屋外へ排出される。室内に残ったものも、大半が程なく排出されていく様子が分かる。
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空気齢(窓・ドアが閉まっている場合)
全体にあまり良好では無いが、ステージについては直上に設けられた給気口からの影響を強く受け、良好な状態が維持されている。
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空気齢(窓・ドアが開いている場合)
窓・ドアの開放による効果は絶大で、全ての空間において十分に良好な結果となっている。
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空気余命(窓・ドアが閉まっている場合)
空気齢同様、全体にかなり悪い。15分を切っているのは吸込口近辺のごく一部に留まり、ステージ上でもかなり排気特性は劣る。
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空気余命(窓・ドアが開いている場合)
こちらも空気齢同様、窓を開ける事によって大幅に改善する。この傾向は空間全体に渡っている。この施設においては、窓開け換気が必要不可欠だと考える。
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解析対象空間
一般的な体育館。南面、北面はほぼ全面に窓があるが、開口出来る窓はその中の一部。
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解析対象のモデル化
天井については、一部形状の簡略化を行っている。但し気流に影響しそうな窓廻り等はかなり詳細に再現している。
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気流(窓が4面開いている場合)
窓を4面開けた場合でも、大きな外気の導入が見られる。但し一部では旋回流が発生している。
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気流(窓が8面開いている場合)
大きな旋回流が2つ発生している。但し気流速度は相当速く、南面(画像下側)から速やかに排出されている。
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粒子の拡散(窓が4面開いている場合)
下流側にある粒子は比較的早い時間で排出されるが、上流側の粒子は室内の旋回流に巻き込まれ、その後床に付着するものが多い。
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粒子の拡散(窓が8面開いている場合)
8面の窓を開ける事によって、上流側の粒子も移流されるが、4面同様、旋回流に巻き込まれたものは最終的に床面に付着している。
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空気齢(窓が4面開いている場合)
強い気流が吹いているため、全体に給気状態は良いのではと思われたが、実際には旋回流の生成に伴って同じ場所を廻っているだけの様である。
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空気齢(窓が8面開いている場合)
気流だけを見ていると4面開きとあまり変わらなくも見えたが、こちらは十分に新鮮空気が入っている事が分かる。
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空気余命(窓が4面開いている場合)
空気齢同様、気流速度の割には全体に空気余命は長い。旋回流の影響とみられる部分が多く、気流速度の割には排出性も意外に悪い。また同様の理由で、空気余命が短いところと長いところの差が顕著に表れる。
南面(手前側)の窓近辺以外は、排気までに結構な時間がかかっている。
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空気余命(窓が8面開いている場合)
4面開きとは異なり、極めて短時間で排出されている。
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解析対象空間
本来自然換気で設計されているにも関わらず、現状では全てのまどが塞がれている。
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解析対象のモデル化
天井面が変な形に見えるが、これは画角の取り方によるもので、実際には平坦になっている。
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気流(窓が閉まっている場合)
PACからの気流により、小さな旋回流が複数個発生している箇所が見られるが、窓が開いていない、かつ給気口が無いため、ドアからの流出分を除けば同じ所をぐるぐる廻っているだけである。
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気流(窓が開いている場合)
室全体に非常に早い流れが見られ、急速にドアの方へ流れ出していく。
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粒子の拡散(窓が閉まっている場合)
ドア近辺で発生した粒子は短時間で流出している。また、奥で発生した粒子もドア近辺まで移流したものは比較的短時間で流出している。
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粒子の拡散(窓が開いている場合)
どこの場所で発生した粒子も、極めて短い時間で排出されている。床や壁に付着するものも殆ど無いほどの勢いである。
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空気齢(窓が閉まっている場合)
開放されているドア近辺では比較的短時間だが、その他の場所では殆ど新鮮空気が入ってこない事がわかる。
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空気齢(窓が開いている場合)
窓を開放すると、逆に殆どの場所でごく短時間のうちに新鮮空気が流入している事がわかる。
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空気余命(窓が閉まっている場合)
空気齢同様、ドア近辺以外は排気状態も極めて悪い。
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空気余命(窓が開いている場合)
こちらも空気齢同様、窓を開放する事により、ごく短時間の内に室内の空気が排出されることが分かる。
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解析対象空間
本格的なコンサートホール。残響板や舞台照明、PAシステム等まで完備している。また規模も決して小規模では無い。椅子は固定式。窓は無い。客席は階段状になっている。
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解析対象のモデル化
固定式の椅子や残響板等も全てモデル化している。また画面では確認しにくいが、アネモ型吹出口も再現している。
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気流(ドアが閉まっている場合)
舞台上での旋回流が見られるが、これらも舞台下の吸込口に入っていく。客席からも舞台下の吸込口への気流があるため、滞留部がほぼ見られない。
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気流(ドアが開いている場合)
画面上から下または左へ強い気流が見られる。また舞台上の空気の動きも強くなっている。
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粒子の拡散(ドアが閉まっている場合)
舞台上や客席前方で発生した粒子は舞台下の吸込口へ排気され、また客席後方での発生粒子も画面左上の排気口へと移流していく。但し画面下側の出入り口近辺では滞留箇所が見られる。
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粒子の拡散(ドアが開いている場合)
画面上のドアから下のドアへ向かって一気に流れていく。但し客席へ付着する粒子も多い。
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空気齢(ドアが閉まっている場合)
客席、舞台ともに殆ど問題が無いが、画像右上の排気口真下には局所的に空気例が長い部分もある。
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空気齢(ドアが開いている場合)
客席・舞台上ともに極めて短い時間である。
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空気余命(ドアが閉まっている場合)
客席・ステージ共に殆どの場所で短時間で排出されているが、画面右下の排気口から最も遠い部分では一部に排気が遅い部分もある。
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空気余命(窓・ドアNI開いている場合)
客席・ステージ共に全ての場所で極めて短い時間で排気されている。
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